建設業関係業務研修会に参加2010/10/20

於:明治安田生命名古屋ビル 16Fホール 14:00~16:00
①経営事項審査について  講師:愛知県不動産業課 林氏

建設業許認可の申請書類は愛知県などのホームページでダウンロードして記入するシステムになっている。経審も同じである。すべては届出が重要であること。変更があれば遅滞なく届けること。それを忘れたりすると経審に関しても書類不備となる例が多いという。
行政書士は関与先の変化を察知して経営者に助言することになる。要は法律家の頭になることだ。例えば雇われていた一級建築士が退職した。後任は?届けは?となる。

②建設業法のコンプライアンスについて 
講師:国土交通省中部地方整備局産業課  ??氏

建設業法の条文を根拠にしたコンプライアンスについて解説された。条文はかなり細部にわたる。それだけ過去に手の込んだ法令違反が多かったことを伺わせる。

元請け、下請けといった関係は昔から利益を出すために利用されてきた。景気の調整弁にもなってきた。大が小の単価を叩くという構図は家電業界や自動車業界でも仄聞する。資本主義経済ではありうることだろう。

しかし野放図にしておくと業界の衰退につながるので行政としても取り締まりを強化することになる。法令遵守をすれば利益が抑えられる。やりすぎると下請けを倒産に追い込み失うことになる。

建設業界は疲弊しているとも言われた。平成4年をピークとして46%ダウンしたそうだ。国家財政の縮小から公共工事は今後も減少傾向だろう。建設業の不振は行政書士の営業にも響くからそれを反映してか今日の研修会への参加者が少なかったと担当者が嘆く。

円高の進展で元気のよかった輸出企業は海外展開をシフトしていく。そうすると国内での工場建設も減少することは予測できる。いわゆる空洞化である。

建設業界は公共工事がだめ、民間工事もだめとダブルパンチなのだ。

セントラルギャラリーで山岳写真展が開催中だ。友人が出品しているので会場に行く。Sさんは有力地銀の元バンカーであいさつを交わすと息子さんも司法書士を開業しているという話になった。現役時代は司法書士の仕事は十分あったそうだ。住宅が売れに売れていた時代である。それが今はがっくり落ちた。

建設業界(住宅も含めて)に再び日がのぼる時代が来るだろうか。来るように願わずにはいられない。