「相談さぽーと通信 相談者実態調査」成年後見制度利用者が身近にいる人はたった6%!利用が進まない成年後見制度。2016/07/24

日本法規情報株式会社

現在の日本は世界でも有数の超高齢化社会となり、年齢を重ねるごとに発症するリスクが高まる認知症が身近な病気となってきています。厚生労働省の2015年1月の発表によると、高齢者の約4人に1人が認知症あるいはその予備群です。また、2025年には、700万人を超えると予想されており、65歳以上の高齢者のうち約5人に1人が認知症に罹患するという計算となります。判断能力が不十分となった人を保護し、支援する成年後見制度の需要は年々増加することが予想されます。

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ソース:http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000113.000006827.html

中略

成年後見制度を正しく理解し、利用することで得られるメリットは沢山あります。成年後見は法定後見と任意後見の二つに大別できますが、任意後見制度においては、本人の判断能力が低下する前に契約を結ぶことが可能なため、本人が自由に任意後見人を選ぶことが出来る、つまり、自分の信頼できる人に自発的に託すことができるという利点があります。また、任意後見制度ならば、家庭裁判所において任意後見監督人が選出される上に仕事ぶりがチェックされるため、安心して仕事を任せることが出来ます。

成年後見制度を利用することにより、判断能力の低下した人の財産を保護することが可能であり、仮に悪徳商法に遭ったとしても契約を取り消すことが可能です。

成年後見制度の制度自体が、財産保護などの本人の権利の擁護と同時に、社会への普及を意図しているため、正しく理解した上で利用できれば大変有用なものとなっています。

最後に、成年後見制度を利用する場合に取る行動についての調査について見ていきたいと思います。


■専門家に相談するという声が4割超、家族に相談するとの声は3割となり、専門家への相談意向が高い。
調査の結果、「専門家(弁護士・司法書士・行政書士など)に相談する」が41%、「家族に相談する」が32%、「ネット・書籍等を用いて調べる」が12%、「知人に相談する」が6%となりました。専門家へ相談するという声が全体の4割近くとかなり高い割合でみられました。つまり、成年後見制度を利用する際専門家への注目度が大変高いことがわかります。家族に相談するという声も32%と比較的高めな数値が見られましたが、家族に相談するのみでは法的な知識が得られにくく、法的に正確なアドバイスが得られないため専門家に相談することをおすすめします。


今回の調査では、身近に成年後見制度を利用している人が非常に少ないことがわかりました。となると実際に成年後見制度の有用な点・便利な点を体感する機会や話を聞く機会が大変少なくなります。それゆえ、成年後見制度についてよくわかっていないから使うのは不安だ、後見人に財産を使い込まれるのではないかとの声が多く見られました。制度自体の社会普及の不十分さが如実に表れていたことは確かです。また、この制度を利用する際の専門家への関心度はかなり高かったと言えます。

成年後見制度は様々な状況に合ったものを選択し、利用すれば大変有用なものです。ご利用を検討している、成年後見制度について知りたいといった場合は専門家に一度相談してみることをお勧めします。
以上

 この調査結果は成年後見制度利用のPRが不足していることを如実に表している。成年後見人の団体を作れば会費が要る、仕事を斡旋してもらえるわけではないが研修制度はある。どちらにせよ、成年後見制度の正しい知識を維持するにも経費がかかる現実がある。このため行政書士の場合、コスモス成年後見サポートセンターには入会せずに行政書士単独で請けている事例がある。これにはチエックが入らないため使い込みなど不正の温床になる。この問題に解決が課題になる。

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