OKBセミナー「成年後見制度と相続」2016/11/25

 11/24は名古屋駅前の大垣共立銀行様のセミナールームでコスモスあいちの会員で特定行政書士・伊福泰則氏の「成年後見制度と相続」をテーマにしたセミナーを開催。定員30名のところ、中日新聞様、中部経済新聞様の紹介記事が功を奏して40名の参加申込みがあり、座席数を増設し、盛況の裡に終わりました。講演は早口でややマスプロ授業的で高齢の受講者への配慮に欠けると危惧しました。
 内容的には可もなく不可もないと思います。後で1点本人にアドバイスさせてもらったことは平成25年に成年被後見人の選挙権が回復したことの説明が漏れていたことです。選挙権は国民としての重要な権利行使です。成年後見制度も利用者が増加するにつれて改善がはかられてゆきます。日々の勉強が欠かせないのです。
 セミナー終了後は個別相談会に移りました。4名の受講者が別室でコスモスあいちのスタッフ2名で対応。私も愛知県のある地方都市から来られた白髪の紳士の相談に応じました。兄弟が多く、結婚で離ればなれになるもつれあいを失くされた関東圏に住む姉の心配でした。故郷は関西の地方都市にありそこへ転居してもらい幼馴染と老後を過ごしてもらいたいという願いでした。
 話を伺ううちに趣味の中に俳句があると聞いて、即座に、帰郷して幼馴染と交流するとしても話が断絶していること、現在の土地に句友もいることなのでそのままをアドバイスしました。姉の居住地にもコスモスの拠点があること、後見制度の中でも補助人のレベルでサービスを検討する旨話した。セミナーに使われたテキストの中のノーマライゼーションを具体的な例を以って説明しました。それが俳句です。俳句は座の文学です。1人で黙々詠むだけでなく、句会を持ち、主宰の選を仰ぎます。句友の評価もあります。月1000円程度の俳句雑誌を購読して、自分の存在を知ることになります。俳句は自分を高める手段になっているわけです。帰郷しても俳句は詠めますが現在の関係は断絶することになります。
 シェアしたサイトの「ノーマライゼーションとは,自由と希望を持ち,周りの人もそれを認め,尊重してくれること」に該当します。相談を終えて、大変参考になった、無料で良いのですか、と感謝の言葉を述べて去られました。法律の仕組みのみならず、難解なカタカナの用語の定義の理解のための具体的な話をすることも大切なことだと感じた1日でした。
http://kaigolab.com/column/1964