ガバナンス2018/11/20

日産社長「本人主導、重大な不正」 ゴーン会長解任へ
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37959820Z11C18A1TJ2000/?n_cid=SPTMG053

日産自動車は19日、カルロス・ゴーン会長らが金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いで東京地検特捜部に逮捕されたことを受けて、西川広人社長兼最高経営責任者(CEO)が横浜市内の本社で記者会見した。会見での西川社長の主な発言は以下の通り。

――今回の事案について。

「大きく3つの不正があると思っている。カルロス・ゴーン本人主導による重大な不正行為で、実際の報酬をより小さく見せていたこと。それと私的な目的で当社の投資資金を使っていたこと、そして不正目的で経費を使用したことだ」

――解任の手続きに入ることについて。

「断じて容認できる内容ではないと確認している。専門家からも重大な、不正行為であるという判断があったことも解任を提案するに足ると決断した。22日に(ゴーン氏の)代表権と会長職を解くことを提案して、私が取締役会を招集する。本事案の首謀者とも判断されるグレッグ・ケリーの代表権も解く予定だ。検察当局の捜査も進んでいる」

――ルノー・日産・三菱自動車の3社連合について。

「当社に限って言うと、業務への影響はない。執行体制の現状に影響ないが、今後必要になれば、速やかに断行実行する。アライアンスの仕事についても3社で相談して迅速に実行していきたいと思う。少し早いが、将来に向けては極端に個人に依存した体制を見直して、持続可能な体制にしたい。良い見直しの機会になるのではないかと思っている」

――ゴーン氏への権限集中と今回の問題との関連について。

「ガバナンスという観点では課題が多い。あまりにもガバナンス上、一人に権限が集中しすぎていた。これだけが原因ではないが、誘因であると考えている。最後に一点だけ、こういう場でいうことかわからないが、ゴーン主導の不正、長年のゴーン統制の負の側面だ」

一方で、この19年間で積み上げてきた、すばらしいこと、個人の貢献もあったが、多くの従業員が積み上げてきたことなど、その努力の結果が2000年代の回復につながった。守るべきものは守っていきたい」
以上

・・・・「ガバナンスとはガバナンス(governance)とは、統治のあらゆるプロセスをいう。 政府、企業などの組織のほか、領土、ITシステム、権力などにも用いられる広い概念である。 ガバナンスにおいては、関係者がその相互作用や意思決定により、社会規範や制度を形成し、強化し、あるいは再構成していく。」

・・・・「猫に仲間を取られてしまう鼠たちが、猫から身を守る方法はないかと相談し、猫の首に鈴を付けておいてその鈴が鳴ったら逃げるのが一番良いということになったが、誰が猫の首に鈴を付けに行くかとなると、そのような危険なことを引き受ける鼠は一匹もいなかったという『イソップ物語』の寓話に基づく。」

 おそらく日産の社員たちは皆さん個々に優秀な人材ばかりである。ところが有能なトップに恵まれなかった。
 興銀から来た派遣社長、役員会に出席する労組委員長、その後も良い経営者に恵まれず、低迷が続き、破綻寸前にルノーの資本を受け入れることになった。ワインと寿司は合うと当時の社長は例えた。
 ゴーン体制を迎えて再建を果たしたが、これが長く続きすぎた感は否めない。ルノーによる吸収も画策されていた。
 売上、生産台数、販売台数などの規模拡大に傾注し過ぎである。

 今回の解任劇は社員らのルノー吸収への抵抗であると見る。
 寿司にはやはり日本酒が合う。まあビールでも良い。アルコール度数が少ないから・・・。

 所詮日本と欧州は文化が違う。日本は孤立して文化が育まれた。グローバルは合わない発想である。

 さてどうなるか。ルノーは日産に切られたらたちまち経営難になるだろう。日産のお陰でルノー車の品質が良くなったという。だから日産の株式を離さない。しかし、ルノーの株価が暴落中という。安いルノーの株式を買えば逆襲も可能である。

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