留置場への手紙2017/03/14

 3/6に面会に行った。やっぱり留置場のお世話になっている人は複雑な人間関係が投影している。周囲の信頼を失った結果、社会的な互助の関係からも外れてしまう結果犯罪を犯す。
 15分という短い時間では十分に聞き出せなかったが、ある手続きが必要と分かった。これは司法書士か弁護士の業務になる。しかも本人は身動きできないので代理人として動くことになるから自ずと弁護士に収斂される。
 同窓の信頼の置けるベテラン弁護士と相談した結果、そろそろ拘留期間も満了で起訴される。すると国選弁護人が付く。その方に相談することが良いだろう、との結論に達した。これを書状にして留置場の当人宛送付した。

留置場からの手紙2017/03/01

 何で当事務所の名前を知ったのか、留置場に収監中の人から遺産分割の手続きの依頼の手紙が来た。文面は簡略な内容しかなく、当該警察署の留置場に面接の予約を申し込んだ。すぐには行かず何日か後になるし面接時間も15分と短い。
 ネットで検索してもヒットの事例がきわめて少ない。印鑑証明が発行されない、銀行はその遺産分割協議書には応じないとかネガティブな話ばかりだ。しかしこれも縁だから要望に応えたい。
 手紙の主はどんな罪で留置されたのかは知らないが、多分、親の死を知って遺産分割の話になったのだろう。
 しかし、行政書士は依頼人(相続人)の代理はできない。やると非弁行為になる。その判断は面接後になる。

重要!!死後事務について2016/11/17

 日行連のHPから
平成28年4月6日に成立した「成年後見の事務の円滑化を図るための民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律」が,平成28年10月13日から施行されました。
これにより、後見人に対し、被後見人の郵便物等の管理、被後見人死亡後の火葬手続き・相続財産に属する債務の弁済等の一定の権限が与えられることとなりました。詳しくは以下の法務省ホームページを御覧ください。

【法務省ホームページ】
「成年後見の事務の円滑化を図るための民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律」が
平成28年10月13日に施行されます。
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00196.html

法務省のHPから

3 死後事務関係

Q8 死後事務とは何ですか。

A8
 死後事務とは,成年後見人がその職務として成年被後見人の死亡後に行う事務をいいます。死後事務の具体例としては,遺体の引取り及び火葬並びに成年被後見人の生前にかかった医療費,入院費及び公共料金等の支払などが挙げられます。


Q9 なぜ死後事務に関する規定が設けられたのですか。

A9
 成年被後見人が死亡した場合には,成年後見は当然に終了し,成年後見人は原則として法定代理権等の権限を喪失します(民法第111条第1項,第653条第1号参照)。しかし,実務上,成年後見人は,成年被後見人の死亡後も一定の事務(死後事務)を行うことを周囲から期待され,社会通念上これを拒むことが困難な場合があるといわれています。
 成年後見終了後の事務については,従前から応急処分(民法第874条において準用する第654条)等の規定が存在したものの,これにより成年後見人が行うことができる事務の範囲が必ずしも明確でなかったため,実務上,成年後見人が対応に苦慮する場合があるとの指摘がされていました。
 そこで,改正法では,成年後見人は,成年被後見人の死亡後にも,個々の相続財産の保存に必要な行為,弁済期が到来した債務の弁済,火葬又は埋葬に関する契約の締結等といった一定の範囲の事務を行うことができることとされ,その要件が明確にされました。


Q10 改正法により,成年後見人はどのような死後事務を行うことができるのですか。また,死後事務を行うための要件はどのようになっていますか。

A10
 まず,改正法により成年後見人が行うことができるとされた死後事務は,以下の3種類です。
(1) 個々の相続財産の保存に必要な行為
  (具体例)
・ 相続財産に属する債権について時効の完成が間近に迫っている場合に行う時効の中断(債務者に対する請求。民法第147条第1号)
・ 相続財産に属する建物に雨漏りがある場合にこれを修繕する行為
(2) 弁済期が到来した債務の弁済
  (具体例)
・ 成年被後見人の医療費,入院費及び公共料金等の支払
(3) その死体の火葬又は埋葬に関する契約の締結その他相続財産全体の保存に必要な行為((1)(2)に当たる行為を除く。)
  (具体例)
・ 遺体の火葬に関する契約の締結
・ 成年後見人が管理していた成年被後見人所有に係る動産の寄託契約の締結(トランクルームの利用契約など)
    ・ 成年被後見人の居室に関する電気・ガス・水道等供給契約の解約
・ 債務を弁済するための預貯金(成年被後見人名義口座)の払戻し

 次に,成年後見人が上記(1)~(3)の死後事務を行うためには,
(1)成年後見人が当該事務を行う必要があること
(2)成年被後見人の相続人が相続財産を管理することができる状態に至っていないこと
(3)成年後見人が当該事務を行うことにつき,成年被後見人の相続人の意思に反することが明らかな場合でないこと
という各要件を満たしている必要があります。 
 また,上記(3)の死後事務(民法第873条の2第3号)を行う場合には,上記の要件に加えて,
(4)家庭裁判所の許可
も必要となります。


Q11 成年後見人は,遺体の火葬に関する契約に加えて,納骨に関する契約を締結することができますか。

A11
 例えば,遺骨の引取り手がいない場合には,成年後見人において遺体の火葬とともに納骨堂等への納骨に関する契約を締結することが考えられます。納骨に関する契約も「死体の火葬又は埋葬に関する契約」に準ずるものとして,家庭裁判所がその必要性等を考慮した上で,その許否を判断することになるものと考えられます。


Q12 成年後見人は成年被後見人の葬儀を執り行うことができますか。

A12
 改正法は,成年後見人に葬儀を施行する権限までは与えていません。葬儀には宗派,規模等によって様々な形態があり,その施行方法や費用負担等をめぐって,事後に成年後見人と相続人の間でトラブルが生ずるおそれがあるためです。したがって,成年後見人が後見事務の一環として成年被後見人の葬儀を執り行うことはできません。
 もっとも,成年後見人が,後見事務とは別に,個人として参加者を募り,参加者から徴収した会費を使って無宗教のお別れ会を開くことは可能と考えられます。

遺産相続の盲点ー貸金庫2016/11/08

 昨日、被後見人の預金証書等を貸金庫に収納した。
 今日になってはっと気付いたのは契約者が死亡した場合の措置だ。後見人の場合は私個人の名義と保証人をつけて使用している。だから被後見人が死亡しても関係ない。

 被相続人が死亡したら預金が凍結されるのはよく知られることだが貸金庫はどうなのか、検索してみた。
 やはり、これも凍結されるのである。

 ブログ「フツーの人のための相続講座」さんの「故人名義の貸し金庫が銀行にあることがわかった場合」から
以下引用

「大事なもの(権利証書、遺言書原本)なども、貸金庫に入れておくという人は少なくないようですが、故人の口座に関しては死亡と同時に凍結されるので、貸金庫も開けなくなることがあります(ありますっていうか、開けません)。意外な盲点を見逃さないようにしなきゃなりません。」とあった。
 遺言が無い場合には、貸金庫も相続人全員の共有の財産とみなされます。預金と同じように、貸金庫も凍結されます。

参考:相続開始後すぐに預金は凍結される?引き出せるか?

・・・・本当に意外な盲点だった。この点を現在相談中の人にも伝えねばなるまい。妻か長女も名義人にしておきたい。
続けて

 貸金庫を利用していた人がなくなった場合、相続人全員の前で貸金庫を開けることになっています。ですから、相続人全員で銀行に行って、貸金庫を開ける様子を見守る必要があります。その場に立ち会えない相続人がいる場合には、委任状をとらなければなりません。

貸金庫を開けるためには、

死亡届
相続人全員の戸籍謄本
印鑑証明
住民票

などが必要になります。誰か一人が、貸金庫を開けてしまい、その後、権利証書や資産を不公平に分配してしまうことを避けるためでしょうけれども、これもまた、非常に不便な制度です。

・・・・これはこれは面倒なことである。結局遺言状を書くのが面倒が少ないと分かる。

 『遺言状を書いてみる』から
 名義人が死亡した場合、預金払い戻しのために求められる書類
・死亡届(銀行備え付けの用紙)
・戸籍謄本(相続人全員を確認できるもの)
・除籍謄本(亡くなられた方の除籍が確認できるもの)
・印鑑登録証明書(相続人全員の三ヶ月以内のもの)
・遺産分割協議書(いずれも相続人全員の実印を押したものを要求する傾向が強い)

 一番問題になるのは、亡くなった人(被相続人)の除籍謄本というやつだ。それ以外のものは、生前に準備しておくこともできるのだが、この除籍謄本というやつだけは、ご本人が亡くなった後、医師の診断書(または検案書)をつけて役所の戸籍係に届け出て初めて作られる。予め用意しておくということができない性質のものなのだ。しかも、死亡届を出したからといって、すぐに除籍謄本がとれるというものではない。

 戸籍係のお役人がこの届出を受理して、戸籍の原簿にこれを記入してくれないことには、謄本も出てこないのだ。届け出をして、都内の場合、本籍地の戸籍係に死亡を届け出て原簿に記入がされるまで、だいたい早くて1週間はかかると言われている。本籍地が遠隔地の場合はもっとかかってしまう。」(P78-79)(参考:書評 遺言状を書いてみる)

 相続人全員の合意で作る遺産分割協議書が無ければ、銀行はまず、預金の払い戻しを認めません。(実際の判例では、相続人の法定割合にもとづいて預金は引き出せるようですが、多くの銀行は揉め事に巻き込まれることを恐れますから、単純に口座を凍結します)。遺言書が無ければ、当然、遺産分割協議に進みますが、これが簡単に進むことのほうが少ないと言えます。

 モメる遺産分割協議は、相続税申告期限の10ヶ月目までかかることがあり、ずっと口座が凍結されたままだと、各種の公共料金の支払や、生活に必要なお金も引き出せないことになります。亡くなったのが一家の大黒柱だと、それこそ生活に窮します。そのため、当面の現金を確保するために、生命保険に入ったり、遺言を残して遺産分割協議を行わなくてすむようにしたり、することができますが、そこまで備えをしている人のほうが稀かもしれません。

 余命宣告を受けて、徐々に死に向かうなら、用意もできるというものですが、突然亡くなってしまう場合には何の備えもできないまま、家族を煩雑な相続問題に投げ込んでしまいます。可能であれば、遺言書を今から書くことを考えておくのが良いのかもしれません。
(参考カテゴリ:遺言を書く)

 ◎遺言書があればすぐに開けられる◎

 法的に有効な遺言があり、遺言執行者が指定されていれば、すぐに貸金庫を開けることができます。遺言執行者は、相続の代理人の代表者とみなされるため、一人で金庫を開けることができるのです。当然、銀行は、有効な遺言書かどうかを確認しますので、自筆であれば事前に家庭裁判所で検認を受けておく必要があります。

 くれぐれも、遺言書を貸金庫に入れないようにしましょう。もっとも安全に思えますが、もっとも危険な場所ですから。

・・・・結局振り出しに戻って遺言状を勧めることになる。また、残された妻が認知症になった場合の成年後見制度の説明もしておかねばなるまい。

後見事務2016/10/18

 午前中は遺産分割協議書案の作成に関する参考資料として預貯金の通帳のコピーを取るため、依頼人の貸金庫へ同行して、行内でコピーしてもらった。これで登記完了、金融資産を把握したので作成の準備が整う。 午後は被後見人の預貯金通帳や証書をコピーする。預貯金証書の額面を財産目録に入力する。会計ソフトの現金勘定、その他の記録をプリントアウトした。定期的な現金支出の領収書のコピーも処理する。
 コスモスS/Cの後見の書式に則って定期報告書を入力してプリントアウト。後見事務経過記録を作成した。財産目録と照合すると通帳に組み込まれた定期預金の記録が一件コピーがもれていたので再度自宅でコピーして整えた。
 これでコスモスS/Cと監督人の監査の書類が整った。

後見事務2016/10/13

 午前中、銀行で入院費相当額を引き出して病院へ支払う。又、3か月に1回の監査が近づいてきたので証書、通帳等を出す。コピー、後見事務報告などの書類作成がある。
 その後、依頼人宅に行って、未登記の建物部分の表示登記の事務が終わったということで書類を預かる。

信託はユズリハ型相続2016/09/25

 ブログ「ゑれきてる」のユズリハを読むと「ユズリハは正月の縁起植物で、ウラジロやダイダイとともに正月のしめ飾り、床飾りや鏡餅の飾りにする習慣が古くからある。新葉と旧葉が互いに譲り合って交替するさまを、新旧交代、子の成長に従い親から子へと世代を譲ることにたとえ、子孫繁栄、新春を寿ぐにふさわしいめでたい木(縁起木)とされた。」とある。その通り、俳句歳時記でも春ではなく、新年の季語に入る。

 依頼人から電話があった。これで登記が完了する見込み。いろいろ考え直すと、過去の相談者にも信託を勧めたことはあるが乗り気ではなかった。今の依頼人も遺言書に乗り気ではない。結局、自分の死をもって断続する資産の継承に不安がある点が共通心理である。するともう少し丁寧に具体的に家族信託なるものを説明してみようと思う。前例が少ないから疑心暗鬼だが信託なら継続的な相続になる。ユズリハは新しい葉が生えてから古い葉が落ちる。例えてユズリハ型相続と言える。つまり委託者は不動産の名義を受託者たる子に書き換えて後に死ぬ。生きている間は受益者である。只、専門家でさえ仕組みの理解に不慣れであり、いわんや家族の受託者においておや。

財産調査2016/09/02

 終活ともなると依頼主の心も千路に乱れるのであろう。
 公正証書遺言の話から遺産分割協議書の案へと依頼主の考えが変わった。まだ死んでもいないのに遺産分割協議書はない。その心は財産目録の作成であった。財産は基本的にはこのまま順調に自分が死ねば妻に渡したい。子には保険もあるし、現金は若干で良いとしたい。何分、女性の寿命は男性より5年以上も長い。しかし、90歳に近付けば、どちらでもせいぜい1年以内に死んでしまう。身近にもそんな事例があった。女性の寿命の長さを実感するのは夫が80歳前後で亡くなる場合である。
 世に喧伝される争う相続も夫(父)の死まではそんなに深刻ではない。妻、つまり母の死後、子供たちだけになると連れ合いからの助言も入り混じって争う相続が予想される。
 それに、順調に順番に死ねるかどうかは誰にも分からない。妻や子に先立たれることもある。自宅が焼失、損壊することもある。その変更の余地を残しておきたいのである。それなら自分でやれそうなものであるが、法的に有効な文書を整えたい希望で行政書士に依頼された訳である。
 それで財産調査の書類が整ったので見せてもらうと増築部分の未登記の物件が出てきた。更に固定資産税が旧家屋のままの課税であった。非常にまめに屋外調査をしているように見えるが有能な公務員でも見落としもあるのだ。
 かつて、奥三河の落目山に登った。山名の由来は山麓の田地田畑が検地の際に役人の目から落ちたので年貢を納めていなかった。地元では目落ちとダイレクトに言えないので隠語として落目山と呼んだという。寿司ネタのネタは寿司だねのことというごとく。
 不動産登記法では表示登記を義務付け、罰則まである。ザル法とまでは言えないが、法令順守のやかましい現代でもまさに役人の目から落ちた不動産があると知って驚く。教科書的には未登記物件ということになる。ググってみるとこれが案外多いことに二度びっくりした。幸い大工に聞いてもらうと図面は残っていたので、未登記として別記してそのデータを転記することになる。
 但し、子らはすでに自宅を構えている。親と同居することはないだろう。未登記の建物を残したまま転売することは所有権移転登記の手続きもあるので出来ない。古いので土地の評価しかない。建物を解体して更地にして売却すれば登記は逃れられる。
 しかし、これも本人が認知症になれば子に正確に伝えられず、トラブルのタネを残すことになろう。相続後、子がうっかり役場に事の子細を打ち明けると藪蛇になる。役場に相談すると煩雑な手続きと余計な出費で苦労することになる。そんなわけで登記を勧めているのだが。

戒名は真砂女でよろし紫木蓮 真砂女2016/08/29

 相続の相談に乗っていて戒名の話になった。即座に浮かんだ俳句である。作者は真砂女という俳号のままで良いというのだ。実際に無宗教で弔われたらしい。
 普通は死んでから別人が付けるものであるが、生前に戒名を考える人もいる。相談の中身は相場である。ネットをググると大体50万円という。最高はどの宗派でも150万円であった。それ以外にお通夜、告別式で20万から30万円を包む。死ぬのも大変な物入りを覚悟する必要がある。
 登山愛好家なので戒名にも岳の一字を挿入して欲しいという。
 ちなみに志賀重昂は「章光院矧川日浄居士」という。矧川は矢作川の意味で号に使っていた。世界を飛び回っていた地理学者、ジャーナリストだったがふるさとの岡崎を終生忘れまいという気持ちが込められている。
 橋本龍太郎は自民党の政治家。元首相であるがれっきとした日本山岳会会員であった。戒名は「高潔院殿俊岳龍吟大居士」。岳を入れてあるからやはり登山家意識があったのだろう。

公正証書遺言作成支援2016/08/03

先だって依頼された公正証書遺言作成の流れ、見積もり書、委任状、ひな形等を作成して郵送した。着いたらまた電話で細部を打ち合わせする。面談もせねばならず、この暑い時期にちょっと大変だ。