リーダーの条件を考える2020/06/03

ソース:http://jouganseiyou.hatenablog.com/entry/2017/10/03/010000

 6/2、高須院長らによって大村知事をリコールする団体が立ち上がった。大村氏はいったい何をしたのだろう。
 もちろん昨年夏のアイトリの表現の不自由展で、昭和天皇の御真影を焼いた画像の展示、日本兵を侮辱する展示、従軍慰安婦像の展示が世間に受け入れられないと分かっていて、直前まで隠していて、8/1の当日になって展示した。これは朝から大騒ぎになり河村市長が見に行って即時に展示を撤回させた事件が原因である。

 この展示は芸術上の表現の自由とか、首長には撤回させる自由はないとかの議論がツイッターなどSNS上で湧いた。大村氏への抗議のコメントには即ブロックしたことも話題になった。

 当時からリコールの話は出たが改選後1年未満はリコールできなかったので翌年2/3以降に持ち越された。大村知事の延命に運が良かったのは2月から5月はコロナウイルスの対策で棚上げになった。このほど解除されて途端に大村知事のリコール問題が再燃した。

 公明正大な選挙で選ばれたはずなのにどこが悪いのか。

 リーダー学の視点から探ってみた。結論から言えば大村氏は徳がなかったのである。それまでは東大卒の元エリート官僚らしく、無難にこなしてきたイメージであり、私も含めて誰もが大村氏に投票したであろう。それがあの不徳の展示を許容したことで※九仞の功を一簣に虧く(きゅうじんのこうをいっきにかく)ことになった。

※高い山を築くのに、最後のもっこ1杯の土が足りないために完成しない。長い間の努力も最後の少しの過失からだめになってしまうことのたとえ。

 3期目の知事は順調にスタートをしていたのにアイトリで知事への信用が崩壊したのである。

引用したのは九不徳ならぬ十八不徳である。

 
以下はメディアからの報道で知った大村氏の人間像である。

1こせこせうるさいくせに、締まりがない
・・・感染者の個人情報を間違って公開してしまったが知事の責任は言わず、現金を送ることで謝罪した形にして済まそうとしている。

2とげとげしいくせに、事が処理できない

3不真面目なくせに尊大で、つっけんどん

4事を収める能力がないくせに、態度だけは威丈高
・・・当てはまる。コロナウイルスの愛知県の取り組み方で国の方針に抗ったことがあり違和感を感じたのは私だけではなかった。

5粗暴なくせに気が弱い
・・・反論のツイッターはすぐブロックした

6率直にものを言わないくせに、内心は冷酷
・・・名古屋市に対してアイトリへの補助金の残金を支払わないとなると訴訟を起こした。かつての盟友なのに話し合おうという気はない。

7何もかも干渉するくせに、全体がつかめない
・・・これもコロナ禍の感染対策で東京都や大阪府への批判的な応酬があった。政府の方針にたてつくだけでなく、他県にまで干渉するのは不徳きわまりない。

8見たところ弱々しく、内も空っぽ

9気が小さいくせに、こそこそ悪事を働く
・・・不自由展の展示の仕方考え方はまさにこれ。悪事とまで言うのは酷かも知れないが、世間の反発があると知りながら展示を許可したのはやはり悪い。

もっと観察している人なら全部当てはまるのではないか。

果たして大村氏はこのリコール運動に対し、不徳を詫びて謝罪するだろうか。リコールは8月から始まるという。その間に大村氏が改心する気はゼロに近いと思う。大村氏には心を許す友人がいないのか。居ればメディアを通じて不徳を詫びるように説得するべきだ。

日本は平等な社会であり、一般大衆が教養もあり賢い。識字率は100%に近い国なので首長の情報はすぐ共有される。8/1までは彼の父親は朝鮮人とは誰も知らなかったし知っていても問題にはならなかった。今は・・・だから、と出自を問題視される。東大卒だけで順調に世渡り出来て来たのにここで蹉跌があった。日本人は親切でお人好しと馬鹿にされる。ぼんやりしているようでちゃんと見ている。天網恢恢疎にして漏らさず、なのだ。3期目を楽勝してしまい、もうこれで自分には怖いものはないと慢心(増長)したのであろう。だから投票した自分にも責任はある。

【討論】日米中の新しい世界戦略[R2/3/14]を聴く2020/03/15

https://www.youtube.com/watch?v=N3bzOOulQgU
・・・チャンネル桜の討論会は定評があります。今回も熱っぽい討論になっています。

いいねが多いコメント、気になるコメントから

概要は自民党に移民政策を容認させたことが今になって反省材料ばかりが出てきている。地ならしとしての多文化共生だったのである。自民の背後には経団連企業がバックにいるのであれよあれよという間に決定してしまった。討論会の一メンバーである産経新聞の佐々木類氏に好著があるので読みたいと思う。

佐々木類『日本が消える日──ここまで進んだ中国の日本侵略』
◆もくじ・簡易版

はじめに

第一章 目に見えない中国の日本侵略

第二章 日本を滅ぼす移民政策

第三章 洗脳教育の拠点「孔子学院」の深い闇

第四章 外国人にタダ乗りされる日本の医療制度

第五章 日本を席巻する「バイオテロ」

第六章 強奪される日本の知的財産

第七章 世界地図から日本が消える日

おわりに

佐々木類『静かなる日本侵略 -中国・韓国・北朝鮮の日本支配はここまで進んでいる』
目次
はじめに

第一章 中国人だらけの日本
生徒の9割が中国人留学生という異様
カッコウのヒナを育てる「お人好しニッポン」
「多様性」という名の美辞麗句
教授をつるし上げる中国人留学生
凶暴化する「千葉の中国人」
この団地を乗っ取ってやる
埼玉には元祖「チャイナ団地」
見て見ぬふりのUR
美談仕立てで臭い物にフタ
老華僑と新華僑
中国人住民による「数」の脅威
日本の医療保険制度にタダ乗りする中国人

第二章 孔子学院は中共のスパイ機関なのか
きっかけは天安門事件
ディープチャイナ(腹黒い中国)戦略
恩を仇で返される日本の政治家たち
立命館の孔子学院は取材拒否
孔子学院はFBIの捜査対象
孔子学院に無防備な文科省の怠慢
中国に侵食されるオーストラリア
「尖閣は中国領」を掲げるAPU孔子学院
情報インフラの中枢に食い込む中国企業
日本にも欲しい「内政干渉阻止法」
中国のために奔走するイラン系スパイ議員
世界を席巻する中国人移民
中国が相手国政府へ浸透する手口
中国当局の女スパイが暗躍
中国のトラップに引っかかる政治家たち
孔子学院は学術界へのマルウエア(悪意のあるソフト)
クライブ・ハミルトンが語る「静かなる侵略」
孔子学院による多額の献金攻勢
米国でスパイ疑惑の中国系企業「華為技術(ファーウェイ)」
米国の孔子学院も疑惑の集中砲火
孔子学院を強く牽制する米国防権限法が成立

第三章 日本の離島が危ない!
人口35人の集落に6千人の中国人!?
日本人の目につかぬ場所に中国人
奄美の一部が中国の治外法権に
ザル状態の離島防衛
減り続ける奄美大島の人口
知らぬまに進む誘致計画
入国審査の簡略化を求める公明党議員
公明党と中国の太いパイプ
消えるクルーズ船の乗客
相次ぐ中国人船客による犯罪
止まらぬ中国人の失踪
スウェーデンでは移民がギャング化
特殊詐欺にも関与する中国人船客
そんな中国人たちへの「ビザ免除」
大型クルーズ船の誘致はトーンダウン
公明党・遠山議員に直撃インタビュー:「失踪中国人は国防上の脅威ではない」
東シナ海は緊張の海
公明党・遠山氏「中国からの働きかけはない」
なぜ観光客誘致に前のめりなのか
寄港候補地の条件
二転三転する誘致計画
陸自の新基地建設と同時期に誘致話が浮上
「関心がない」と関心を示す地元代議士
官房長官と公明党
占領の危機を脱した、西郷どんが愛した町
「22万トン、6千人」の巨大クルーズ船がやって来る
つきまとう中国人のダーティ・イメージ

第四章 日本近海を暴れ回る北朝鮮と中国
何かが変だ:相次ぐ北漁船の難破
漁民か、工作員か
北朝鮮の背後に中国の影
恫喝目的? 小笠原に200隻の中国漁船
中国漁船を銃撃して拿捕:パラオ共和国を見習え
中国漁船に海上民兵
尖閣にも大挙して襲来する中国漁船
五島列島も威嚇:民間協定で「間接侵略」を手引き!?
九州の離島には本能的な警戒感がある
沿岸強化で日本の島々を守れ

第五章 韓国に占領される国境の町
韓国資本に買い漁られた対馬の海自基地
韓国嫌いは「日本ヘイト」が原因
「防衛省が馬鹿なんだよ」怒る地元住民
雇用創出で苦渋の選択:韓国資本を受け入れ
天皇皇后両陛下の石碑が韓国の人質に
ルーピー鳩山の悪夢
ホコリをかぶったままの「外国人土地法」
対馬市を長崎県から福岡県に移管せよ
無視できない韓国人観光客の落とす金
「対馬も韓国領」というナンセンス
仏像盗難で悪化する住民感情
木槿の違法植栽事件に見る韓国人の無駄な狡猾さ
勇猛果敢な対馬武士の誇り
だれが国を守るのか

おわりに
****************************************************
・中国共産党は加害者から被害者にシフトし、WHOを利用していい国ぶった宣伝活動をこれから世界的に広げるだろう。
絶対に騙されてはいけない。

一連の騒動が終息したら世界は習近平に莫大な請求書を突き渡さないといけない。

・海外で生産している日本企業は日本のGDPの成長に貢献しているのか。国内回帰せよ。

・自動運転=すぐに軍事転用できる安全保障の技術です。
これをチャイナと共同開発しようとしているトヨタは、米国に制裁されるでしょう。

・安倍総理、日本国民の免疫力を上げるのに一番効果があるのは、消費税の大幅減税です❣️

・ハニートラツプと札束に侵された日本の親中幹部議員よ!あなた方は我が国を人権無視の共産中国の傘下に導こうとしている、この動画を見て自らを戒めよ‼️見せかけの大市場に目が眩んだ大企業幹部も同様だ‼️

・安倍さんなんでこんなことに。二階や菅さんに何を遠慮してるのか。腹の立つことばかり。毎日官邸メ-ル。

・今、国内にいる中国人たちを国外追放すべきです。観光路線は、やめる。ものづくり、技術力でいくべき。少なくとも反日国から留学生を入れないようにしないと。日本の中枢に帰化人、在日を入れないようにしないと危ないと思います。
******************************************************
以下は共感したコメントです。後講釈はだれでもできる。「遅い」というのは誰でも思ったことです。その場その場での判断を求められる。一連の外交戦略の延長線上で的確な判断を示している。国賓で招きながら、何も現象がでていない段階で断われば外交的失点であり、中国にポイントを付与することになる。

・日本への入国制限が遅れたのは事実ですし、春節前に実施していればと私もずっと思っていました。が、入国制限は流行を遅らせることは出来ますが、簡単に言えばそれだけのものであり、完全にシャットアウトすることは不可能であると知りました。完全にシャットアウトするには、人だけでなく全ての貿易品や海を渡ってくる動物や鳥なども完全にシャットアウトする必要があります。そんなことは不可能です。又、中国に対し、全面入国禁止などすれば、大きなリスクがあります。中国には十数万人の日本人がいます。下手をすればその方たちは人質になってしまいます。日本だけではありませんが、マスクや手袋、医薬品など医療用品も中国からの輸入に頼っています。若し、日本に入ってこなくなったりしたら、医療崩壊に繋がります。現在の所は、コロナウイルスに対する日本政府の対応は概ね妥当なのではないかと思っています。

・潮さん、政府に文句言い過ぎだよ。今の欧米先進国のオタオタを見れば未知のウィルス拡散の初期段階で日本政府はむしろ良くやったよ。最初から自衛隊に指揮させるなんて現憲法下ではマスメディアと野党が安倍独裁とか大騒ぎして大混乱になるに決まってる。後出しジャンケンで粗探しはやめましょう。言論人と野党は何とでも言えるが政府の手足を縛っているのはむしろ声の大きな国民なのだから。

『防共回廊』を紹介した関岡英之氏の死去2020/01/17

 【Front Japan 桜】追悼 関岡英之氏 / 河野発言は習近平来日阻止への前兆 / IRとアイヌ問題で豹変するエセ言論人 他[桜R2/1/16]
 関岡英之氏が死去されたことは以上の番組を視聴していて知った。私の書架には『拒否できない日本 アメリカの日本改造が進んでいる (文春新書)』があるのみだった。しかし、昨年新書化された『帝国陸軍 知られざる地政学戦略 見果てぬ「防共回廊」 (祥伝社新書) 』こそ読みたいので早速買いに行こうと思う。
 内容は
「内容紹介
帝国陸軍 知られざる地政学戦略 見果てぬ「防共回廊」

 書名にある「防共回廊」とは、旧日本帝国陸軍が極秘で推進していた地政学的世界戦略。
 それは〈満洲、モンゴル、ウイグルの独立運動を支援することで「反共・親日国家群」をユーラシア大陸に「回廊」のごとく樹立し、ソ連共産主義勢力の南下を防いで中国共産党との連携を遮断、東アジアの赤化を阻止する〉という壮大な計画だった。
 著者はこの構想に関わった林銑十郎大将(元首相)、板垣征四郎大将らの軍人や、歴史に埋もれた外交官、諜報員、現地関係者などの事跡を発掘し、戦前日本の世界戦略を再現。
 同時に現代にブリッジを架け、中国の支配下に懊悩するチベット、モンゴル、ウイグルなどの民族問題と日本との関係をも浮き彫りにしてゆく。
 2010年に第2回国際理解促進優良図書優秀賞を受賞した『帝国陸軍 見果てぬ「防共回廊」』(当社刊)を新書版として新たに加筆・改稿した。」
 「「防共回廊」とは戦前、旧帝国陸軍と関東軍が極秘で推進していた地政学的ユーラシア戦略。満洲国建国に続き、モンゴル、東トルキスタン(現在の新疆ウイグル自治区)の独立を支援して親日国家群を樹立し、ソ連の南下を防ぐとともに中国共産党との連携を遮断、東アジアの共産化を防止するという壮大な構想だった。
 だが戦後、タブーとして歴史の闇に封印されてしまう。著者は外務省の機密公電をはじめ、新資料を駆使して「防共回廊」構想の全容を解明。工作に当たった特務機関長の事跡を発掘したことは特筆に値する。「一帯一路」という新たな帝国主義で中国が拡大を続ける現代、名著を復刊し、埋もれた史実に光を当てる。」

 100年単位で国家戦略を立てる共産中国に対抗してゆくためにも必読の書と思われる。中国崩壊論が多いがそう簡単には崩壊はしない。ソ連はアメリカから移ったユダヤ人が建国したとされる。それが失敗したとなると引き上げるのも早かった。しかし、中共はアメリカの支配層とは一線を画しているかに思える。アメリカンファーストのトランプとは争うのは明白だが、ディープステート(ユダヤ国際金融資本)の支持もされなくなったようだ。
 中国(漢民族)は近代に欧米の植民地として散々な目に遭い、アメリカの奴隷船に売られ、英国からは阿片戦争を仕掛けられるなど辛酸を舐めた。ソ連とは違うのである。日本はシナ保全を謳って大陸に出たが欧米の離間工作で現在も反日と嫌中の関係にあり日中関係はよろしくない。中国の国内事情でも漢民族以外の少数民族への圧政が伝えられる。それが共産中国の恐怖の正体である。

「Q&A改正相続法のポイントー改正経緯をふまえた実務の視点」輪読2019/11/08

本日のテーマは

P63 一部分割

P71 遺産分割前の預貯金債権行使

をページを区切りながら論議をする。それぞれの実務経験者の談話も交えながら理解に努める。脱線することも多々あり、本論に戻すまでに広がりのある話になる。実務は最高の研修なのである。言い換えれば「アウトプットがあって初めてインプットが生きてくる」のである。必要は発明の母ともいう。顧客からの要望、相談で知識は鍛えられる。しかし、無駄な知識も一杯習得するので多くは捨てることになる。新聞でも他のメディアでも本当に欲しい情報はわずかだ。後はゴミになっているのと同じである。何が重要な知識か、それは実務に際して発見される。

文化の日に考えたこと2019/11/03

 ワイマール憲法は当時のドイツの人口6241万人の1%のユダヤ人が制定した。それまで差別されてきたユダヤ人は被害者意識の裏返しとして様々な権利を明文化。加えて自由と平等も盛り込んだ。ゆえに「完璧な基本権」として生存権まで明文化したのはユダヤ人だからこそでした。
 この社説にあるようにワイマール憲法はやがてヒトラーによって骨抜きにされてしまいます。ワイマール体制はほとんどユダヤ人が占めていた。金融、新聞、司法もユダヤ人が握っていた。社会の中枢を支配していた。
 これをひっくり返したのは暴力革命ではない。ユダヤ人が誇り高く盛り込んだ自由と平等の名のもとにヒトラーが政権をにぎっていった。いわばワイマール憲法がナチズムを産んだというわけです。(モルデカイ・モーゼ著『あるユダヤ人の懺悔 日本人に謝りたい』)

第39回 <ヒトラーはなぜユダヤ人を憎悪したか>──林順治・・・というブログから以下に抜粋しました。

「ところでナチ党は1933年3月23日、「民族および国家の危機を除去するための法律案」すなわち全権委任法を圧倒的多数で可決しましたが、日本の首相安倍晋三は憲法改正案の最優先課題として“緊急事態条項”を入れようとしていますが、『世界』1月号に長谷部泰男氏が「ドイツでは緊急事態に類する法律は幾重にも歯止め掛けられている」ことを詳細に論じていますのでご覧ください。」

 社説を書いた論説委員氏が気にする緊急事態条項は日本国憲法改正案でも当然に歯止めが掛けられることでしょう。民主主義が根付き、選挙で政権がひっくり返る日本では、これは両刃の剣というものです。自民党も下野したことがあるから慎重にならざるを得ません。もし旧民主党政権が緊急事態条項を活用して独裁政権になると、どうなるやら。

 自由の名のもとに行き過ぎると歯止めがかかります。ワイマール憲法を制定したプロイスらユダヤ人も反省していると思います。自由と平等、民主主義を掲げた以上、ユダヤ人だけに有利な社会にはなりません。ドイツ人の自由を抑制すると法の下の平等を保てない。自由と平等は相反する概念だと分かります。ブーメランということです。昔風にいうと天に向かって唾を吐いたのです。

 あいちトリエンナーレは「表現の不自由展・その後」が話題になりました。自由の名のもとに芸術作品として出品したのに妨害、批判があり、展示が中止されました。その後再開された。パロディとして「あいちトリカエナハーレ」が開催されてしまった。写真で見ただけですが醜悪な「芸術」作品です。表現の不自由展を強行した以上は中止させられなかったのです。強行すると憎悪が憎悪を生んでいきます。ホロコーストも、そう。これもブーメランです。
 
 今日は文化の日。日本国憲法公布の日。日本国憲法はワイマール憲法のコピーという。中日新聞の社説をネタにワイマール憲法100周年の年周りに「ワイマール憲法の教訓」として以上のように考えてみました。

中日新聞 ワイマールの悪夢から 憲法公布の日に
https://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2019110302000106.html

朝日新聞 ナチ前夜なのか?ワイマール憲法100年、ある共通点
https://www.asahi.com/articles/ASM9N6J2PM9NUCLV011.html

ナチズム再来?ドイツに警戒感 生存権や平等規定、ワイマール憲法100年
https://www.asahi.com/articles/DA3S14190678.html

『日本人に謝りたい』が復刻2019/06/28

http://daisyoninn.asablo.jp/blog/2017/01/03/8301289


https://www.youtube.com/watch?v=LSpzN66HgyE&t=560s
【桜無門関】馬渕睦夫×水島総 第7回「イラン、中国、そして日本~トランプとディープステートの“世界支配”の違い」[桜R1/6/27]の番組を視聴していたら、対談の中で同書の復刻を知った。名著とは皆さんに読み継がれてゆくことなのである。

『大法輪』「7月号ー特集<独り>の生き方・死に方」を読む2019/06/24

 書店の店頭で『大法輪』7月号ー特集<独り>の生き方・死に方を手に取り、思わず購入。執筆者の中に行政書士の勝桂子氏も<独り>を満喫するためにーを寄稿しています。もう一つの肩書きは葬祭カウンセラーです。
 要旨は、冒頭で隠居してからの日々ー年金生活に入り、日々の糧のため働くことから離れられる時間ー中略ー寺社を訪れ、軽やかな空気をいっぱいに吸い込み、「自分は何者であるか」、「今生でどのような使命を帯びて今、ここに居るのか」といったことを感じ、考えて見ましょう。成績や売上を競うことから離れ、誰と較べることもなく、孤独を恥じることもなく、独りきりで佇む瞬間。と書いて、最後の章でダメ押しの「ひとと較べない(=<独り>を満喫する)」にあるようです。
 思えば、山岳会の編集担当でよく話をしたAさんは愛知県立図書館長を定年で退職後、山岳会に入会されました。Aさんの兄はトヨタ自動車の部長級で退職。元部長同士で集る会合があると、お宅は、何年の入社で、部長には何年に昇進したか、などの会話があいさつ代わりに交わされるとか。つまり他と比較して自分の地位を確認しているわけです。成功した人生だったのか、まあまああの人よりはましな人生だったのか、などと。
 山岳会の中には企業経営者もいます。学者もいます。この人の発想には常に人を用いることです。悪く言えば人を利用すること。経営者は商売が基本ですから人を用いるのは当然です。しかし山岳会のような利害の無い団体でもこの発想が抜けきらないのです。人のうえに立つものは常に孤独です。今まで何者でもなかった時は人が集ったのに昇格すると途端に扱いが変わります。逆説的に言えば、だからこそ人物の正体が見えているのです。
 4月には山岳会の大先輩が逝きました。クリスチャンだったので、葬儀はキリスト教の方法でごく短時間に終わりました。司祭がおっしゃるには、キリスト教は本人供養だけで、先祖供養はしないのだとか。たしかにこのことが、仏教は日本に受容され、キリスト教は排除されてきた原因だったわけです。教義には戦争後、勝利すると敵の男性は殺害、妊婦も殺害、処女は味方の兵士に与えられるという。キリスト教の受難は自身の排他的な思想性にあったのです。
 宗教はアヘンといったのはマルクスでした。司馬遼太郎は「宗教はある意味では人間を飼いならすための道具であり,. 文化的システムであった。」という。毒にもなり薬にもなるという意味でしょう。
 この雑誌の特集では、あえて孤独を楽しめと説いています。そのことが他との交わりにおいて意義を見出せるのです。
 登山が趣味の私にはいつも草深い山中に埋もれた木地師の墓を思います。山里からも遠く深山の中に風化した墓を見ると、定住しない子孫は墓守どころではなかったのです。石の墓はまだいいほうです。もっと昔は木で作ったでしょうから朽ちて自然に帰って行きます。死んだものは忘れられるのが一番辛い、と言います。それが先祖供養であり、山で遭難死した登山家ならば、遭難碑です。
 すると芭蕉の
”野ざらしを心に風のしむ身かな”
を覚悟の上で生きて行きたいもの。

佐藤眞一『認知症の人の心の中はどうなっているのか?』(光文社新書)を読む2019/03/14

 年末年始にかけて佐藤眞一『認知症の人の心の中はどうなっているのか?』(光文社新書)を読んだばかり。付箋を付けながら読んだら15枚にもなった。

P110 認知症の人には、介護場面では分からない、潜在能力がある
P118 記憶力が衰えるとはどういうことか
P173 高学歴化すると、認知症の有病率が減る
P175 若い頃の文章力が高い人ほど、高齢になったときに認知症を発症しにくい
P180 認知症は予防できるのか
P182 認知症は治せるのか
P186 自分が自分でなくなってゆく苦しみ
P190 相手に合わせざるを得ない苦しみ
P194 人に見せたくない自分を見せてしまう苦しみ
P197 趣味の活動や食事を楽しめない苦しみ
P206 施設で暮らす人の中にはおカネのことを気にする人が大勢います
P224 老いとは、プライドとの闘いです
P234 虐待はなぜ起こるか
P238 介護者主体の介護は、虐待の基準が甘くなる
P240 何が虐待かを意識して介護する
P250 認知症の人の権利を守れるのは、自宅だけ?
P253 認知症の人の世界を大切にする
P256 怒らない、否定しない、共感する
P261 認知症の人の立場になって考える
P266 介護ではなく、生活をする
P276 ポジティブな感情を共有する
以上

 私の心の琴線にふれた言葉を列挙してみました。体験的に共感することも多い。

 中日新聞のシェアした記事中「認知症は記憶や認識の障害だけでなく、怒りっぽさや妄想、不安などの「行動・心理症状」を伴うことが多いが、周囲の接し方や環境で、それらの症状は和らぐことが知られている。」に対する現時点での回答にもなっている。

 専門家、またはプロを自称する人の中には何かが欠落している。それは多分、職業人意識が強すぎるために論理が優先しがちになると見る。情緒を優先すると対応が甘い、と低く評価されるからだろう。
 日ごろ、趣味の団体で、私が接する元高校教師、大学教授らの中には、自分の教え子を「子供たち」と言われたので驚いた。大人扱いはしないのか。
 同じことは認知症の人に対してもプロらの接し方には疑問を感じざるを得ない。
 これが職業人としての上から目線の態度につながってしまうと思う。
成年後見制度の理念は1自己決定(自律)の尊重、2残存能力(現有能力)の活用、3ノーマライゼーションだったことを確認したい。
※2019.3.14現在、書籍広告で5刷になったという。1/7にアップした記事ですが3/14に再アップです。論理よりも情緒です。

週刊現代3/23号を読む2019/03/11

 新聞に同誌の広告で「実は一番怖いのは兄弟姉妹、義父義母、姪っ子、甥っ子、従兄弟の小見出しに親戚に財産を奪われないための「死後の手続き」と「事前の準備」と大見出しがあった。滅多に買わない週刊誌だがこれは買った。というのも疑似体験があったばかりだからだ。
 本文を読むと盲点とあったが実際その通りである。但し、事例に挙げられた家族はまだまだまっとうである。ありうると想定できるからだ。私の場合はまだあったばかりだし書けない。事実は小説より奇なりを地で行く話なのでちょっとしたドキュメントになる。
 民法は破綻法とならった。その通りだ。人間関係の離合集散の整理の体系なのだ。今や成年後見制度、その拘束を回避するための家族信託(民事信託)、遺言書、ゴミ不動産を一般社団法人に移す、などが入り組んで権利義務が複雑化するばかり。その上、税法の網が待っている。やり方によっては刑法も視野に入る。広範な法知識が必要な時代になった。

藤原正彦『国家と教養』を読む2018/12/27

 ベストセラーになった『国家の品格』は買わなかった。目次を拾うと、先輩にあたる数学者の岡潔の著作のオマージュと思ったからだ。『春宵十話』や小林秀雄との対話『人間の建設』など良かった。情緒という言葉が頻発するのはそのためだ。
 こうした先駆する著作を読んで藤原氏なりの見解を加えた。それが『国家の品格』になった。ベストセラーになったのは氏が名うてのエッセイストであったからだ。
 さて本書はどうか。第六章の国家と教養の中で次の項目を挙げて展開しています。教養の4本柱として
 1人文的教養
 2社会的教養
 3科学的教養
 4大衆文化教養
 を挙げる。中でも4の大衆文化教養を挙げたのは新鮮です。一般には教養レベルの低いジャンルと看做されているからです。実はこの見解は故渡部昇一氏の教養と共通するものがあります。渡部氏の書斎を動画で見ましたが、古今東西の珍本、きこう本に加えて、講談本や大衆が読んで来た古書や古雑誌が蒐集されていたのには驚きました。
 非常に長い評論活動の糧になったのでしょう。知的生産の源泉は専門の英語ですが、大衆の支持を受けたのは案外大衆文化教養だったように思われます。英語学だけなら泰斗で終わっていた。
 クラシック音楽観賞は教養人の証明ですが、じゃあ、歌謡曲や演歌を楽しむのは何の教養にもならないのか、というとそうではないと思います。北島三郎さんはフランスはシャンソン、アメリカはジャズ、ブルース、イタリアはカンツォーネ、日本には演歌があるとか言われた。
 日本の演歌や歌謡曲も古来の歌謡を西洋音楽の曲に乗せた。そして映像文化の普及で大衆に広まった。歌謡曲や演歌の作詞を見ても教養なくしては書けないのです。最期は読書のすすめです。
 藤原氏の父の新田次郎は『強力伝』(ごうりきでん)で直木賞を受賞した作家です。母は『流れる星は生きている』の藤原ていです。文がうまいはずです。