富坂聰『中国を毒にするも薬にするも日本次第』を読む ― 2012/06/18
2012.4.11 飛鳥新社刊。著者は1964年生まれの48歳、中国通の中堅ジャーナリストである。
若い世代の中国ものは初めて読むが、そのせいか、書名、副題とも刺激的である。内容は、中国共産党擁護の立場であろうか。為政者の立場から傍観者的に日中論を展開する。孔子も為政者の立場で当時の諸国に政治を説いてまわった。
しかし、存命中は採用されることはなかったのである。なぜなら女子ども(小人は子どものいみではないとする説もある)は養いがたし、という考えの持ち主だったからだ。人口の半分を占める女を治められないとは不完全だということ。その点、毛沢東は女性は天の半分を支える、と持ち上げた。あの広大な中国を統一し、独立国家にしたわけだ。
今、中国を揺さぶるのは小人と女性であろう。
副題の「幼稚な反中感情を排した中国論」とあるが「幼稚な」というのはどんな深い意味があるのか。日本人が幼稚ということか。藤田佳久『日中を懸ける 東亜同文書院の群像』(中日新聞社)には「稚拙な外交云々」の言葉がある。要するに対中において、感情的という意味か。
目次から見てみよう。
序章 中国を手玉に取る外交
これができたら苦労はしないですよ。富坂さん。日中交流史はまだ100年余りです。江戸時代は鎖国していたので、中国の事情は書物で知られる程度だった。宮脇淳子『真実の中国史』では日清戦争で初めて中国人を知った、という。愚公山を移すの覚悟で是々非々の精神で。
第一章 中国経済はどこまで”発展”したか
想像を超える経済格差。かつて、最近亡くなられた邱永漢さんは 『中国人と日本人』 の中で中国人は「共産主義の一番似合わない国民」と喝破しておられた。今それが具現化しつつある途上であるがその矛盾もでている。
第二章 中国の「強さ」と「弱さ」
前のめりで先進国の仲間入りしようとする中国の実態
第三章 中国社会・経済が抱える「分散」のリスク
本書の核心部を語る。中国の民主化は中国人民そのものが求めていないって?ホントですか。仮に民主化されると、中国共産党時代の方がましだった、と懐かしむ、とまで言われる。
第四章 中国を「操り」「使いこなす」
ここでも外交に感情は必要ない、と主張される。我慢に我慢を重ねているのが日本の立場です。お説のとおりしたいが、真のリーダーがいない悩みです。
日本でも明治の元老・松方正義が1924年に死去して途端に、日本政治の箍(たが)が緩みだした。1936年の2.26事件、1935年の天皇機関説事件、1932年の満州国設立、1930年のロンドン条約調印で統帥権干犯事件、並びに昭和恐慌と積み重なる。
これを背景に1937年の日中戦争、1941年の日米戦争へと日本は破滅に導かれていったわけです。
今の日本、中国共産党にも真のリーダーがいない。中共幹部の不正蓄財の話は噴出している。民主党幹部は韓国系の在日団体から献金を受けている。
毛沢東が不正蓄財してたんでしょうか。孫文は政治力はともかく、カネにはきれいだったと伝えられています。とても重要なことです。
ようするにカネで操られないことが肝心でしょう。カネで縛らないことも必要です。
若い世代の中国ものは初めて読むが、そのせいか、書名、副題とも刺激的である。内容は、中国共産党擁護の立場であろうか。為政者の立場から傍観者的に日中論を展開する。孔子も為政者の立場で当時の諸国に政治を説いてまわった。
しかし、存命中は採用されることはなかったのである。なぜなら女子ども(小人は子どものいみではないとする説もある)は養いがたし、という考えの持ち主だったからだ。人口の半分を占める女を治められないとは不完全だということ。その点、毛沢東は女性は天の半分を支える、と持ち上げた。あの広大な中国を統一し、独立国家にしたわけだ。
今、中国を揺さぶるのは小人と女性であろう。
副題の「幼稚な反中感情を排した中国論」とあるが「幼稚な」というのはどんな深い意味があるのか。日本人が幼稚ということか。藤田佳久『日中を懸ける 東亜同文書院の群像』(中日新聞社)には「稚拙な外交云々」の言葉がある。要するに対中において、感情的という意味か。
目次から見てみよう。
序章 中国を手玉に取る外交
これができたら苦労はしないですよ。富坂さん。日中交流史はまだ100年余りです。江戸時代は鎖国していたので、中国の事情は書物で知られる程度だった。宮脇淳子『真実の中国史』では日清戦争で初めて中国人を知った、という。愚公山を移すの覚悟で是々非々の精神で。
第一章 中国経済はどこまで”発展”したか
想像を超える経済格差。かつて、最近亡くなられた邱永漢さんは 『中国人と日本人』 の中で中国人は「共産主義の一番似合わない国民」と喝破しておられた。今それが具現化しつつある途上であるがその矛盾もでている。
第二章 中国の「強さ」と「弱さ」
前のめりで先進国の仲間入りしようとする中国の実態
第三章 中国社会・経済が抱える「分散」のリスク
本書の核心部を語る。中国の民主化は中国人民そのものが求めていないって?ホントですか。仮に民主化されると、中国共産党時代の方がましだった、と懐かしむ、とまで言われる。
第四章 中国を「操り」「使いこなす」
ここでも外交に感情は必要ない、と主張される。我慢に我慢を重ねているのが日本の立場です。お説のとおりしたいが、真のリーダーがいない悩みです。
日本でも明治の元老・松方正義が1924年に死去して途端に、日本政治の箍(たが)が緩みだした。1936年の2.26事件、1935年の天皇機関説事件、1932年の満州国設立、1930年のロンドン条約調印で統帥権干犯事件、並びに昭和恐慌と積み重なる。
これを背景に1937年の日中戦争、1941年の日米戦争へと日本は破滅に導かれていったわけです。
今の日本、中国共産党にも真のリーダーがいない。中共幹部の不正蓄財の話は噴出している。民主党幹部は韓国系の在日団体から献金を受けている。
毛沢東が不正蓄財してたんでしょうか。孫文は政治力はともかく、カネにはきれいだったと伝えられています。とても重要なことです。
ようするにカネで操られないことが肝心でしょう。カネで縛らないことも必要です。