文化の日に考えたこと ― 2019/11/03
ワイマール憲法は当時のドイツの人口6241万人の1%のユダヤ人が制定した。それまで差別されてきたユダヤ人は被害者意識の裏返しとして様々な権利を明文化。加えて自由と平等も盛り込んだ。ゆえに「完璧な基本権」として生存権まで明文化したのはユダヤ人だからこそでした。
この社説にあるようにワイマール憲法はやがてヒトラーによって骨抜きにされてしまいます。ワイマール体制はほとんどユダヤ人が占めていた。金融、新聞、司法もユダヤ人が握っていた。社会の中枢を支配していた。
これをひっくり返したのは暴力革命ではない。ユダヤ人が誇り高く盛り込んだ自由と平等の名のもとにヒトラーが政権をにぎっていった。いわばワイマール憲法がナチズムを産んだというわけです。(モルデカイ・モーゼ著『あるユダヤ人の懺悔 日本人に謝りたい』)
第39回 <ヒトラーはなぜユダヤ人を憎悪したか>──林順治・・・というブログから以下に抜粋しました。
「ところでナチ党は1933年3月23日、「民族および国家の危機を除去するための法律案」すなわち全権委任法を圧倒的多数で可決しましたが、日本の首相安倍晋三は憲法改正案の最優先課題として“緊急事態条項”を入れようとしていますが、『世界』1月号に長谷部泰男氏が「ドイツでは緊急事態に類する法律は幾重にも歯止め掛けられている」ことを詳細に論じていますのでご覧ください。」
社説を書いた論説委員氏が気にする緊急事態条項は日本国憲法改正案でも当然に歯止めが掛けられることでしょう。民主主義が根付き、選挙で政権がひっくり返る日本では、これは両刃の剣というものです。自民党も下野したことがあるから慎重にならざるを得ません。もし旧民主党政権が緊急事態条項を活用して独裁政権になると、どうなるやら。
自由の名のもとに行き過ぎると歯止めがかかります。ワイマール憲法を制定したプロイスらユダヤ人も反省していると思います。自由と平等、民主主義を掲げた以上、ユダヤ人だけに有利な社会にはなりません。ドイツ人の自由を抑制すると法の下の平等を保てない。自由と平等は相反する概念だと分かります。ブーメランということです。昔風にいうと天に向かって唾を吐いたのです。
あいちトリエンナーレは「表現の不自由展・その後」が話題になりました。自由の名のもとに芸術作品として出品したのに妨害、批判があり、展示が中止されました。その後再開された。パロディとして「あいちトリカエナハーレ」が開催されてしまった。写真で見ただけですが醜悪な「芸術」作品です。表現の不自由展を強行した以上は中止させられなかったのです。強行すると憎悪が憎悪を生んでいきます。ホロコーストも、そう。これもブーメランです。
今日は文化の日。日本国憲法公布の日。日本国憲法はワイマール憲法のコピーという。中日新聞の社説をネタにワイマール憲法100周年の年周りに「ワイマール憲法の教訓」として以上のように考えてみました。
中日新聞 ワイマールの悪夢から 憲法公布の日に
https://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2019110302000106.html
朝日新聞 ナチ前夜なのか?ワイマール憲法100年、ある共通点
https://www.asahi.com/articles/ASM9N6J2PM9NUCLV011.html
ナチズム再来?ドイツに警戒感 生存権や平等規定、ワイマール憲法100年
https://www.asahi.com/articles/DA3S14190678.html
この社説にあるようにワイマール憲法はやがてヒトラーによって骨抜きにされてしまいます。ワイマール体制はほとんどユダヤ人が占めていた。金融、新聞、司法もユダヤ人が握っていた。社会の中枢を支配していた。
これをひっくり返したのは暴力革命ではない。ユダヤ人が誇り高く盛り込んだ自由と平等の名のもとにヒトラーが政権をにぎっていった。いわばワイマール憲法がナチズムを産んだというわけです。(モルデカイ・モーゼ著『あるユダヤ人の懺悔 日本人に謝りたい』)
第39回 <ヒトラーはなぜユダヤ人を憎悪したか>──林順治・・・というブログから以下に抜粋しました。
「ところでナチ党は1933年3月23日、「民族および国家の危機を除去するための法律案」すなわち全権委任法を圧倒的多数で可決しましたが、日本の首相安倍晋三は憲法改正案の最優先課題として“緊急事態条項”を入れようとしていますが、『世界』1月号に長谷部泰男氏が「ドイツでは緊急事態に類する法律は幾重にも歯止め掛けられている」ことを詳細に論じていますのでご覧ください。」
社説を書いた論説委員氏が気にする緊急事態条項は日本国憲法改正案でも当然に歯止めが掛けられることでしょう。民主主義が根付き、選挙で政権がひっくり返る日本では、これは両刃の剣というものです。自民党も下野したことがあるから慎重にならざるを得ません。もし旧民主党政権が緊急事態条項を活用して独裁政権になると、どうなるやら。
自由の名のもとに行き過ぎると歯止めがかかります。ワイマール憲法を制定したプロイスらユダヤ人も反省していると思います。自由と平等、民主主義を掲げた以上、ユダヤ人だけに有利な社会にはなりません。ドイツ人の自由を抑制すると法の下の平等を保てない。自由と平等は相反する概念だと分かります。ブーメランということです。昔風にいうと天に向かって唾を吐いたのです。
あいちトリエンナーレは「表現の不自由展・その後」が話題になりました。自由の名のもとに芸術作品として出品したのに妨害、批判があり、展示が中止されました。その後再開された。パロディとして「あいちトリカエナハーレ」が開催されてしまった。写真で見ただけですが醜悪な「芸術」作品です。表現の不自由展を強行した以上は中止させられなかったのです。強行すると憎悪が憎悪を生んでいきます。ホロコーストも、そう。これもブーメランです。
今日は文化の日。日本国憲法公布の日。日本国憲法はワイマール憲法のコピーという。中日新聞の社説をネタにワイマール憲法100周年の年周りに「ワイマール憲法の教訓」として以上のように考えてみました。
中日新聞 ワイマールの悪夢から 憲法公布の日に
https://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2019110302000106.html
朝日新聞 ナチ前夜なのか?ワイマール憲法100年、ある共通点
https://www.asahi.com/articles/ASM9N6J2PM9NUCLV011.html
ナチズム再来?ドイツに警戒感 生存権や平等規定、ワイマール憲法100年
https://www.asahi.com/articles/DA3S14190678.html