戒名は真砂女でよろし紫木蓮 真砂女2016/08/29

 相続の相談に乗っていて戒名の話になった。即座に浮かんだ俳句である。作者は真砂女という俳号のままで良いというのだ。実際に無宗教で弔われたらしい。
 普通は死んでから別人が付けるものであるが、生前に戒名を考える人もいる。相談の中身は相場である。ネットをググると大体50万円という。最高はどの宗派でも150万円であった。それ以外にお通夜、告別式で20万から30万円を包む。死ぬのも大変な物入りを覚悟する必要がある。
 登山愛好家なので戒名にも岳の一字を挿入して欲しいという。
 ちなみに志賀重昂は「章光院矧川日浄居士」という。矧川は矢作川の意味で号に使っていた。世界を飛び回っていた地理学者、ジャーナリストだったがふるさとの岡崎を終生忘れまいという気持ちが込められている。
 橋本龍太郎は自民党の政治家。元首相であるがれっきとした日本山岳会会員であった。戒名は「高潔院殿俊岳龍吟大居士」。岳を入れてあるからやはり登山家意識があったのだろう。