夫婦別姓2012/04/03

 朝日新聞朝刊「声」に50歳の主婦の投稿があった。この主婦は夫婦別姓を望まれていたようだ。確かに結婚によって姓が変わるのは不便であろう。抵抗も強い。仕事を続ける女性は特に理不尽と思うのは理解できる。
 ここで問題なのは中国、韓国も別姓ですという付け足しである。
 隣の家の庭の芝生は青く見えるというがどんな事情があるか調べてみた。岡田英弘『この厄介な国 中国』(ワック)を読むと
 「ごぞんじのように、中国では結婚しても姓が変わらない。いまの日本では夫婦別姓論議が盛んだが、中国の場合、彼女の地位が高いからではない。結婚しても姓が変わらないというのは、要するに、いつまでたってもよそ者扱いされているということである。
 極論を言えば中国において、女性とは跡継ぎを作るための道具に他ならない。もちろん、この場合跡継ぎとは、男の子のことである。女の子を産むようでは問題外である。」中略。
 「そんなわけだから、勢い女性の方も防衛上、強かにならざるを得ない。ありとあらゆる手段を講じ、亭主の弱みを掴んでいなければ自分の身が危うくなる。ちなみに、中国人の夫婦喧嘩の激しさは有名な話で、互いに大声で罵りあい近所の人や通行人にまで、自分の正当性や相手の不実を訴える」
 「そうなると、今度は夫の方でも防衛策を講じることになる。妻に弱みを見せないのは当然の事、妻の弱みを捕まえようと必死になる。かくして中国の夫婦関係はどんどん殺伐たるものになっていくのである」

 以前に知った話では中国では死別しても財産分けもないということだった。徹底した父系社会というものだろう。女の腹は借り物ということも聞いた。つまり人権意識がとても低い。日本では女性の人権拡大としてフェミニストが叫んだ時代もあったが今はもう消えたかに思っていた。
 日本は女系社会だから女性には有利なのである。江戸時代でも今でも社長の息子が道楽者で跡継ぎに不適格なら有能な番頭を引きあげて娘と結婚させ、養子にするとかして継承している。江戸時代の商家では女の子が生まれると特に喜んだらしい。男は出来不出来があっても選べない。養子なら選べるからだろう。
 当時の中学教師も馬鹿なことを教えたものだと思う。これはもう文化の違いというしかない。

以下はWIKI
民法
第750条 夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する。

解説
民法上の氏の変更に関する規定の一つである。

夫婦同氏の原則を定めており、いわゆる選択的夫婦別氏制度は現行の民法では認められていないが、特定の社会的活動の場において通称として旧姓を利用することまで禁止する趣旨ではない。

旧民法では、結婚は妻が夫の家に入ること、という伝統的な考え方を反映して、妻が夫の氏を称する、と定められていたが、両性の本質的な平等(日本国憲法第24条)の成立後に改正され、上記のように改められている。

婚姻届には、夫婦の称する氏を記載しなければならない(戸籍法参照)。

なお、この条文には、結婚を期に新たに第三の氏を称することを禁止する意味もある。