ブームの「終活セミナー」に潜入してつくづく感じたこと2018/11/30

・・・・山崎さんのお説の通りですが、成年後見制度が悪者にされているのは同意し難い。利用の仕方、使い方が悪いのであって制度が悪いわけじゃない。一部の法律家が食い物にしていることがイメージダウンした原因だろう。
 かく言う山崎氏も百寿コンシェルジェ協会の理事長として活動されている。終活セミナーや成年後見制度を叩いて、自分の事業への我田引水の議論ともとれる。
 トラブルが多いのは結局はこれだけ高齢社会になったのに周知不足から来ている。セミナーや相談会は大いに実践されるべきだ。余り馴染みのない民事信託、任意後見も詐欺とすれすれである。と前から思っている。親子間、親族間の結束がしっかりしておればご縁はないと思う。
 桑名市で起きた自治体、裁判所、弁護士がつるんで強制的に制度を利用させた事件はその象徴である。裁判に依って親子の結束で母を取り戻すことができた。
 私自身は登山が趣味で、登山ガイドも頼まれてやるが、危ない山は危ないと警告する。その上で危険を回避する技術を教える。同様に俳句会も5人にお世話している。俳句や俳壇の裏表すべてを教えている。結社は主宰が絶対視される。順応することで居場所も与えられる仕組みがある。小さな句会なので相方向で対応するので脱落者はいないまま9年目を迎えている。
 終活や成年後見制度も同じことで、良いことも悪いことも裏表すべてを教えることが肝要である。

ソース:https://diamond.jp/articles/-/186838

試しに終活セミナーに潜入してみた
 世の中、終活ブーム花盛りである。

 都市部の高級住宅街や富裕層の多いエリア周辺では、まさに終活講座が雨後の筍(たけのこ)状態。主催者の顔ぶれは、銀行に法律家に葬儀業者。

 試しに潜り込んでみると…。

 夏の終わりに日経新聞に掲載された、「認知症患者の凍結資産は200兆円!」なる記事を巧みに使い、「ボケたらヤバい。ボケる前に、さあ、遺言を書いて公正証書にしろ。任意後見人を決めろ。家族信託契約を結べ。葬儀を予約しろ…」と、危機感をあおって自分たちの商売に繋げようと、躍起ったらありゃしない。

 例えは悪いが、独居老人宅に押しかけていきなり布団をカッターで切り開き、あらかじめ細工したルーペをのぞきこませて、「ほ~らね。お宅の布団はダニだらけでしょ」とやって、高額羽毛布団を押し売りする詐欺商法に近い違和感を感ぜずにはいられない。

 人並みに正直にまじめに生きてきた人間にとって、成年後見制度だの家庭裁判所だの公正証書だのというやつはイレギュラーな世界の話である。

 まだ認知症の兆しすら出ていないアクティブシニアに、「弁護士や司法書士や銀行と契約しとかなきゃヤバいぞ…」なぁ~んて迫られても唐突感は否めない。

  中略

真の終活とは専門家と一切かかわらないで済む老後

 親子の絆さえ取り戻してしまえば、何もイレギュラー世界の専門家や法的な手続きに関わる必然性はないのである。私たちが長生きと引き換えに背負いこんだ認知症などという問題がなかったほんの数十年前までは、「家」だの「家長」だの「隠居」だのという概念があって、どこの家でも当然のように行われてきた慣習ではないか。

 そう。遺産“争族”などということが珍しい時代だったからこそ、角川映画「犬神家の一族」は空前の大ヒットとなったのである。

 つまり、真の終活とは、医者や弁護士や税理士などの専門家と一切かかわらないで済むような老後を計画し実行することだ。言い換えれば、裁判所や弁護士や成年後見制度や公証役場などとは無縁のエンディングを実現することだ。

 きわめて大事なことだから繰り返そう。

「さあ。ボケる前に、遺言を書いて公正証書にしろ。任意後見人をつけろ。家族信託契約を結べ。墓を買え。葬儀の生前予約をしろ」などと、もっともらしいしたり顔でこういうことを言う輩の話を真に受けてはいけない。

 こんな話は親子間の信頼関係が取り戻せなかった場合にのみ考えればいいことである。よほどのことでもない限り、自分のエンディングのことで、銀行や家庭裁判所や弁護士などと関わらないに越したことはない。

 まずは親子で真摯(しんし)に向きあって、親子間で完結させることを考えるべき。そうでしょう?

 親子の絆を再確認できさえすれば、それだけでも老い先への不安はかなり晴れるはずだ。

[NPO二十四の瞳、百寿コンシェルジュ協会理事長、社会福祉士]

やまざき・ひろし/1961年世田谷区出身。筑駒から慶大経済学部に。85年日本IBM、2001年NTTデータ経営研究所、04年(医)モリヤマウェルライフグループ、06年NPO二十四の瞳発足、08年医療タイムス、10年(医)虎ノ門会、18年一般社団法人百寿コンシェルジュ協会設立。
 NPO活動12年間のシニア援助ノウハウをしくみ化し認定資格「百寿コンシェル」を創設。シニアの生涯主役人生を支援するプロ育成に取り組んでいく。無料小冊子「真の終活はこうやる」請求および認定資格取得講座詳細は、npo24no1103@dream.jp の問合せフォームから。

 コンシェルジェって何?

コトバンクから
 ホテルの職域の一つで、宿泊客の様々な相談や要望に応える「よろず承り係」。航空券や観劇のチケットを手配したり、道案内やレストランの紹介をしたりするのはもちろん、時には人探しや物探しなどあらゆる要望を承り、「究極のパーソナルサービス」と言われる。顧客一人ひとりに応じたきめ細かいサービスが注目を集め、今ではホテルのみならず、観光案内所や駅、百貨店、病院など、多くの業界・企業に、コンシェルジュという制度が広がっている。
 ホテルは、観光やビジネス、婚礼など、様々な目的で各国から訪れる人が利用することから、客のリクエストも多種多様である。中には、変わった相談や難しい要望もあり、そうした場合でもコンシェルジュは客をたらい回しにせずに、あらゆる知識や人脈を駆使して要望に応えようとする。そのため、日頃から幅広く情報を集めたり、取引先と良い関係を築いたりしている他、コンシェルジュ同士がホテルや企業の枠を超えてネットワークを組織している。
 1929年にフランスで発足した「レ・クレドール インターナショナル」は、41カ国、約3500人の会員(2010年4月現在)で構成され、コンシェルジュ同士が助け合いながら、より良いゲストサービスを追求している。
 このような1つの窓口で事足りるサービスが近年、ホテル以外でも目指されるようになってきた。多くは、客が何でも相談できる窓口を設け、それに対して豊富な知識に基づいてそれぞれに合った提案をするようなサービスやその職域に対して、コンシェルジュと称しているようである。(原田英美  ライター / 2011年)

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