中央道・笹子トンネル事故で9名死亡2012/12/03

 この度のトンネル事故で亡くなられた方のご冥福をお祈りします。また事故に遭われて怪我をされた方もお見舞い申し上げます。

 年末になると必ず、大きな交通事故が発生する。昨夜、東京から帰名の新幹線の車中の電光ニュースで中央道・笹子トンネルの事故を知って驚いた。はじめは交通事故の発生かと思ったが真相はトンネルの吊り天井の落下事故と分かった。老朽化により腐食は想定の範囲内であるから人災である。福島原発の爆発事故に続き、日本の技術の劣化が心配される。
 かつて、若い頃は大企業のプレス工場に勤めていた。天井が高く、機械が稼働中、常に大きな振動があった。工場長は、天井など上部にあるボルト、ナット類には黄色いペンキを塗らせて、振動の緩みで落下防止のために点検させていた。
 上司は、「上にあるものはいつかは落ちる」と我々に訓示した。
 今回の事故でも、事前の点検はあったかに思うが、「自分に都合の悪いことは起きない」と慢心していたのではないか。通行を止めてでも総点検するべきだ。
 報道によるとあの恵那山トンネルも同じ構造という。そうと知ったら通行するのが怖くなった。トンネル内、橋梁上の渋滞は気持ちが悪い。本能的に事故を思うからだろう。
 杞憂という言葉を思い起こす。杞という国の男が天が落ちたり、地が崩れるのを心配をする故事である。転じて取り越し苦労を意味するが、人の作ったものだ。世の中に絶対は無い。1日も早い復旧を望む。