日本経済に桜咲く!2014/04/04

 年初から売りに次ぐ売りで悲観材料山積だったはずの日本株が強い。株価は半年先を読む、と言われるが、とてもじゃないが、そんなに良くなるとは思えない。株価と実質経済との乖離だろうか?
悲観的な材料は
1中国経済の崩壊
2消費増税の先行き不安、消費低迷
3アメリカの福祉政策拡大で国債増
4ヨーロッパ経済の低迷、ブリックスの破綻、通貨危機
5日中戦争の可能性
6アベノミクスの失敗をあげる評論家がとても多い
 ・インフレの悪い部分のみ強調
 ・お札を刷るのはアメリカの後追いになる
7メディアもアベノミクス叩きは已然として多い
 ・リフレは失敗する
 ・労働力不足を挙げる 
 ・高齢化の深化を悲観としてのみとらえる、不安を煽る
8TPPが打撃を与える

楽観的な材料は
1大企業と優良企業だけは賃上げの恩恵を受ける
2株価があがる原因としては、法人税減税やエコ減税など企業に有利な環境が整う。消費増税も輸出企業にはキックバックの増加につながる
3将来の東京五輪開催を囃し、不動産取引が活発化
4リニア中央新幹線工事の恩恵
5技術革新
6財閥系より新興企業が台頭
7チャイナプラスワンの充実
8円安により業績は大幅改善される

 日本には金融だけで利ざやを抜き取って儲けを出す考え(投機)よりも、技術と労働で付加価値を高めて経済を底上げ(長期投資)してきた実績がある。
 だから、度々の経済危機(円の変動相場制移行、ニクソンショック、円高、石油ショック等々)にもすぐに対策が打たれて不死鳥のごとく立ち直った。
 人材への投資、設備革新、技術革新が国是になっている。これは世界最強のシステムと思う。特に人材へ投資する国、企業はどれだけあるだろうか。
 アメリカには奴隷を酷使してきた歴史があり、社員にカネをつぎ込んで、知識や技術を教育する制度があるのだろうか。多分ない。馬車馬のように酷使するだけだろう。
 現在のGMのリコール車が1000万台を超えてしまった。GMの武器は品質よりも自動車金融だった。
 品質管理は(戦争中の)アメリカで生まれ、(戦後の)日本で育った。日本車は高品質を武器に世界と闘ってきた。高品質は末端の高度に教育された労働者が支える。

 以上の状況から日本経済の本格的な復活が始まったかに思う。悲観を抱きながらも上離れする気配である。
 塩漬けの不動産株は一時100万円近く評価損になっていたが、半分以下に減った。売りたいとき(底値)に買っておけば60万円は儲かったことになる。外人投資家は荒っぽい。しかし、買える国はアメリカか日本しかない。外人の資金が還流し始めたが桜は散るのも早い。要警戒。