後見人活動事始め2012/08/08

 決算業務にめどがついたので、顧問先を午前で退社して丸の内へ。8/6に後見監督人から要請のあった細目の調査を整理した。資産の把握は複式簿記でやってみるか、と思いつく。
 既成ソフトも売っているが50000円もする。事務所で使用中の会計ソフトをカスタマイズした。被後見人の口座を設けて、個人の資産管理に不要な科目はみな削除。次は定期預金、普通預金などに預金別の補助科目を設定し、各科目ごとに開始残高を入力した。雑収入に補助科目として年金収入、個人年金などを設定。病院への預託金は預け金として設定した。現金は被後見人から見れば、仮払金であるが迷うところだ。当方の一時立替えの経費は未払金とした。こうして、プレビューでチエックすると中々見やすい。
 複式簿記だから1回の仕訳で二つの取引を同時に処理し、PCソフトなので計算や転記、再修正などはシステムに依存できる。つまり入力さえミスしなければ、計算ミス、集計ミスなどは生じない。個々の動きは仕訳の履歴が時系列でプリントできる。事業で使いやすいソフトなら個人資産管理にも不便なはずがない。と、準備した。
 今夜は前任者宅に寄って、資料の提供を求めた。今まで(裁判所は何も関与してこなくて)自分本位だったが、交代したために、加えて監督人までついて、複雑になり、ややおかんむりである。気をとりなして何とか資料をいただくことが出来た。
 われわれは士業として、法律家として、厳密には法律隣接職としてのレベル以上の働きが求められている。そうは言っても、法律を杓子定規に援用していくことも難しいものがある。成年後見制度を利用する側と運用(させる)側のズレがある。官と民の間に立って円滑なる社会への貢献が求められる所以である。

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