中国人調理師の在留資格認定について2013/07/13

 7/12、18:00~20:00まで愛知会にて。事務所の重要な柱として国際業務を据えているが、いまだ実績はないまま、取次資格も来年3月で切れる。今年度中に研修を受けて更新する予定。日中関係が厳しい現状では中国人の来日も制限が多いだろう。そんな予感が当たるような今回の研修であった。研修というより懇話会であり、情報交換の場の意義を重視されたようだ。それくらいベテランの先生にもかつてない状況になっている。
 主旨は平成25年になってから中国人コックの在留資格認定証明書が不交付が相次ぎ、ほとんど許可になっていないという危機意識である。だからといって、そのまま引き下がらずに、行政書士として期待される仕事をしようということである。ただの使い走りで終わるな、という檄である。
 不交付の原因としては10年以上の職歴の疑義が80%もあるらしい。つまり職歴詐称である。他にも3件の不交付の理由があるがレアケースのようで各5%程度。
 要するにウソが多いのである。別に知った例では、カナダで卒業した大学の証明書の提出を求められたら、どこの大学がいいですか、という。偽造のブローカーが暗躍しておるのだろう。今日の話でもブローカーの関与でまったく虚偽の書類が提出され、入管が電話で確認して発覚する。通訳の質の問題、地方の制度、廃業または閉鎖に対する対応で虚偽の営業許可証を添付しているようだ。
 行政書士としては事前に電話で聞き取り調査をするという対処方法を指導された。入管に指摘されてからでは遅いし、信頼が壊れるからだ。そうなると語学の問題もある。講師の伊藤先生は中国語に堪能のようで、さすがにベテランは違う。
 今後、質のいいコックが来日する機会が増えるだろうという見通しも言われた。母国で商売する方が良いに決まっているが、中国内の政治的な不安定が、日本へと向かう動機になるというのである。強かな中国人である。
 今年発足した習政権は前政権よりも強行である。海でも陸でも摩擦、トラブルが絶えない。中国内の営業も不振らしく、有能な中国人コックさんも浮き足だっているのだろうか。そんな政治の影響も反映した研修であった。
 余談だが、桑名市郊外にある中国料理店は量も多くて、味もうまいので登山の帰りに、よく立ち寄る。厨房からは中国語が飛び交っているのが聞こえる。店舗も拡張されてきれいになったから評判もいいのだろう。Pはいつも一杯とまっている。
 一方で、自宅近くの中国料理屋は少し前に閉店になった。多分駐車場の問題だろうか。腕だけではうまく行かない日本での商売の難しさがある。