三歩前進二歩後退2012/07/06

 9時30分、どんより曇った空の下、天白区役所へ印鑑証明書をとりに行く。Pはほぼ埋まっている。中に入ると男の人が近づいてきてニコニコ挨拶する。よく見ると、テニュアでお世話になったSさんだった。人事異動で区役所に来たと聞いていたが案内という遊撃手のような部門になったわけか。お元気そうで、こちらも元気にやってますよ、と親しく返す。
 住民基本カードと手帳を提示して申請、待機後すぐに発行された。次は法務局へ行く。三の丸の空地に路駐し、法務局へ入る。成年後見の看板に導かれて、窓口へ「登記済証明書」の申請を申し出ると親切に対応してくれた。ところが、成年後見人の交代の事務は東京の方でまだ進んでいないとの説明で、一旦引き上げた。1時間後に再訪し、受け取ることができた。被後見人になるとこういう形で登記されるわけだ。
 行政書士会に入会する手続きでは「登記されていないことの証明」を求められた。破産者で復権を得ないものは行政書士の業務ができないのである。あれ以来の訪問であった。
 6/22付けで審判を受理、直後から銀行の貸金庫を利用する手続きにはいったが、大手は満杯、信金はたまたまサービスがない、業務用口座のあるM銀に申し込むと空きがあった。ところが、私が死亡した場合の代理人を立ててくれ、というのでまた1週間伸びて、7/2にやっと多忙なS君の立会いの下で借り受けた。
 7/5に前任者と同行して、取引銀行、郵便局へと手続きの行脚に回った。それに銀行によって微妙に違う。法律行為の代理を務めるとはいえ、成年後見人の実印まで求める所まである。そこで求められたのが前述の公的な証明書だった。
 これを法的な面から掘り下げると「本人確認法」が浮かぶが、これは今は廃止されて、新たに「犯罪による収益の移転防止に関する法律」によるものである。印鑑証明書はなりすまし防止即ち本人確認の決め手になっているのだ。
 これで書類が整い、やっと銀行の通帳の名義書き換えの手続きに入れる。しかし、銀行の営業時間外となり、実際には来週からやることになる。前任者曰く、「エネルギーのいる仕事ですねえ」と嘆息。同感である。
 事務所の外は雨音が聞こえ、大降りのようだ。もう出たくないなあ。